『初期セミナー』レポート
032914 金井 隆文

大学に入って一番苦労しているのはなんと言っても食事だ。なるべく自分で作るようにはしているがやっぱり外食がふえてしまっている。そんな生活をしているうちになんとなく痩せた気もする、なによりも栄養面でのバランスなど注意はしていても自分の好きな料理を優先してしまいがちで決して健康的な生活を送っているとは言えない。そこで今回のレポートで私は『食事と健康』についてより深く追求してみる事にした。

今の時代、人類がかつて経験したことがないほどの飽食の時代だと言われているが、食べるものの豊富さが、必ずしも人間に豊かな健康な人生を約束しているのではなく、むしろ高脂肪・低ビタミン・ミネラル食が中心の食生活がもたらす危険性を自覚しなければいけない。これを端的に言えば「栄養不良状態」にあるのだ。
人間が日々必要とする栄養素(脂肪酸・アミノ酸・ビタミン・ミネラルなど)は、約50種類ほどありますが、これらの内、1つが不足しても体内の代謝が順調に進みませんし、エネルギーも必要量作れなくなります。また細胞の構成成分の中心的なものの1つは蛋白質ですが、これも体内のそれぞれの場所で必要とするアミノ酸が異なります。体内では約20種類ほどのアミノ酸を必要としますが、約半数の10種類のアミノ酸は体内では合成できず、食事などで摂取する必要があり、これらを必須アミノ酸と呼びます。そしてアミノ酸一つひとつの必要量は様々でして、これらアミノ酸もバランス良く摂取することが望ましいのであります。以上のように、アミノ酸のバランスも良く、ビタミン・ミネラルもバランス良く摂取すると、人類が今まで経験したことがないような超健康状態、スーパーヘルス状態を現代人は体験できるのです。最先端の現代栄養学のおかげで90歳、いや、100歳になっても健康で活動的な人生が送れる時代に、今はなっているのだ。
健康の維持と食事が大いに関係があることを多くの方が意識してないのは、残念です。蛋白質やビタミン・ミネラルの摂取に一部不足するような偏った食事を続けているとか身体にとって有害な環境(もちろん有害物質の摂取も含まれます)にいると健康を損なうことは、多くの情報によってたくさんの人が知っていると思います。しかし自分が偏った食事を続けていても、体調を大きく壊したり、病気になったりするまで、ほとんどの方は気がつかないのも、残念ながら事実なのだ。ガンになったり、心疾患・脳疾患になって始めて反省しても手遅れな人が多いのは、とてもお気の毒なことです。そこまで致命的な病気でなくても、体調を損なうことは、日常の食事を正しいものにするだけで、防げるものなのだ。

世界的に見て、国民所得の伸びと食事での脂肪の摂取量の増加は比例し、ビタミン・ミネラルの摂取量が反比例するという憂うべき結果が見られる。今、アメリカで模範とすべき食事は、一昔前の日本の食事だ。つまり低脂肪で豆類・魚海藻類を豊富に摂り、根菜類も日々充分に食べていた、今日では日本でもあまり見られない食事なのだ。この食事の唯一の欠点は、蛋白質が少なかったことで、肉類中心でなく魚貝類や豆類からの蛋白質を中心とした食事の組立を行うことにより、「一昔前の日本食」を「理想食」に出来る。 
 
 

必要な栄養素

主にエネルギー源となる炭水化物と脂肪の他、体内の代謝活動に不可欠な46種類の栄養素(たんぱく質を構成する必須アミノ酸8種、ビタミン18種、ミネラル20種)が必要だ。また、栄養素ではないが、適量の食物繊維も健康維持に欠かかせない。しかし、国民栄養調査では、10代?20代の男性の40%以上が栄養成分について無関心であるという結果が出ている。

栄養のアンバランスが起こる理由

偏食や誤ったダイエット:欲しいものがなんでも食べられる今日のような時代には、人間が本来おいしいと感じる「油脂」や「砂糖」の多い食べ物に偏りがちだ。また、野菜は子どもに「嫌い」が多く、調理に手間がかかることから不足がちになるようです。さらに、20代女性の4人に1人はやせすぎという国民栄養調査結果も出ている。やせ志向による無理なダイエットは栄養失調や拒食症などの食行動異常の引き金となりかねない。

ライフスタイルの変化:生活リズムが夜型になり、食事のリズムの乱れが目立っている。ファーストフードやコンビニなどで手軽に手に入る食べ物に偏る若者や、電子レンジの普及により手軽に食べられる加工食品の利用も激増した。

食材の質の低下:ニンジンのビタミンA含有量は30年間に1/3になりました。促成栽培や化学肥料を使い、季節と関係なく食べられるようになった野菜や果実には、ある種の栄養分が減少しているものもあります。

ストレスの増加:ストレスを強いられる生活では、栄養素が体内で著しく消費されるといわれている。
 

朝食をとらない若者

15歳から19歳の食べ盛りの若者でも男性7人に1人、女性11人に1人が朝食を食べていないという調査結果があることがわかった。20歳代では、男性3人に1人、女性7人に1人と朝食抜きがさらに増える。実際私は今現在朝食をとっていることの方が珍しいかもしれない。
(出典:国民栄養調査)

朝食抜きはなぜいけないのか!?

(1)脳が使えるエネルギー源は血液中のブドウ糖に限られる。成人では1日120gのブドウ糖が必要だ。このブドウ糖はグリコーゲンとして肝臓に貯蔵されるが、1回の食事で、約50gしか蓄えられない。つまり朝食抜きではブドウ糖不足で脳がよく働かない。集中力や学業成績にも影響することがわかった。

(2)人間には生体リズムがあり、筋肉活動や体温なども昼頃に最高になる。朝食を食べている人は、職場や学校に着く頃には体温が上がり、活動準備が整えられる。朝食抜きですと、体温が上がらないことがわかっているし、活動のスタートダッシュがきかない。

(3)朝食を抜くと、カルシウムなどのミネラルやビタミンも不足がちになる。例えば、カルシウム不足はイライラする、など精神活動にも影響を及ぼすといわれている。

おすすめの朝食例として次のようなものがあることがわかった。
ブドウ糖の供給源として「ご飯」、体温上昇の作用が高いたんぱく質源となる「卵」または「焼き魚」、そして野菜がたくさんの「みそ汁」という日本型の組み合わせに「牛乳」を加えた朝食は完璧!

朝食を取ることと取らないことでは、全然体の調子が違い、そしていかに朝食が大切であるかが理解できる。
 

私はスポーツが好きで小、中、高とサッカーをやってきた。大学でもサッカーはやっている。そんな中やはり気になるのが食事だ。スポーツ後は真っ先にお腹が空いてついつい時間も量も気にせず、気がすむまでたべたり逆にまったく食べなかったりと明らかに不規則な食生活を送っている。さてこのような場合どのようにしたらより健康的な運動に見合う食生活をおくり、そして最大限に自分の力を発揮できるのか。
 

運動に見合う食事を

まずスポーツをしている人は運動量に見あったエネルギーをとることが必要だ。エネルギー必要量は体格、年齢、性別、スポーツの種目、トレーニングの量、強度、頻度によって調節する。個人個人の必要量にあった食事を摂らないと、慢性的な疲労や体重減少(増加)、障害を起こすこともある。運動をしている人もそうでない人も健康的な身体を維持する食事の原則をこころがけるようにすることが大切だ。

健康的な身体を維持する食事の原則

脂肪をあまり含まない食事。

規則正しく三食を摂り、おやつや間食はしない。甘いものは食後でなく、食間に食べる(食べ過ぎないこと)。

糖分をたくさん含むジュースは飲まない。

食事の量と質は自分で決める。

ビタミンの多い野菜や果物を積極的に摂る。
 
 

上記を基本に、自分に足りない、あるいは多く摂取するべき食品をとるようにする。運動選手は激しい練習により鉄、カルシウム、カリウムなどのミネラルの消費が多いので、食事以外にサプリメントで補うことも必要になってきます。